Hiya~~
西オーストラリア州在住、イベント好きのカスミです。
- ホスピタリティ業界で働きたい人
- ホスピタリティを極めたい人
- なにか勉強したいけど、分野が決まらない人
みなさん、州立専門学校TAFEをご存知でしょうか?
新しいことを勉強したいとき
違う業種に転職したいとき
そして
永住権に繋がる資格を得たいとき
人々は様々な理由を持ってここで勉強しています。
州立の学校だけあって、施設はとても充実しており、先生の質も高いです。
今回の記事では、Hospitality(ホスピタリティ)コースが、
想像よりずっと内容が濃くて満足度がとても高かったので
コースの詳細をお伝えします。
その前に、入学条件など TAFE に関する基本的なことと Horticulture (園芸) コースの内容をまとめた記事もあわせてどうぞ。
それではー、どうぞっ!
TAFE は州やキャンパスによって、コースの内容は変わります。以下は、西オーストラリア州バンバリー(Bunbury)キャンパスでの体験談です。
Bunbury キャンパスのウェブサイト Home | South Regional TAFE
西オーストラリア州TAFEの留学生用ウェブサイト Courses for international students in Perth and Western Australia | TIWA (tafeinternational.wa.edu.au)
ホスピタリティコースの学費と期間
Certificate Ⅳ in Hospitality 12ヶ月
授業料Tuition fee 15,570ドル
教材費Resource fee 1,500ドル
Diploma of Hospitality Management 6ヶ月
授業料Tuition fee 7,860ドル
教材費Resource fee 300ドル
留学生は、Certificate Ⅳからのスタートになり、合計1年半でDiploma を取得できます。
授業料・教材費は留学生向けの当時の値段で、現在は値上がりしている可能性が高いです。詳しい金額はご自身でお確かめください。
ホスピタリティコースの内容
Certificate Ⅳ ステージ1(前半6ヶ月)
座学35%と実習65%
座学
単位毎に宿題兼テストのプリント集が配られ、教科書を読みながら問題を解いていました。
学ぶ内容は、基本的なことばかりです。
- 衛生管理
- 接客の基本
- 安全な職場環境
- 他者への指導方法
- バリスタ
- バーでの働き方
実習
生徒が主体となって運営する、トレーニングレストラン(以下 TAFEレストラン)で働き、接客を学びます。
バリスタは、10種類の基本的なコーヒーの違いを理解し、作れるようになるまで練習します。
ウェイター/ウェイトレス
テーブルの準備やナイフフォーク、グラスを磨き方・並べ方、という基本的なことから学びます。
それ以外にも、オシャレなナプキンの折り方、スマートなお皿の下げ方、プロフェッショナルなオーダーの取り方、お客様のオーダーに合わせたテーブルのセッティングの仕方など…
TAFEレストランは五つ星レストランでの立ち振る舞いを基準として教えています。何度も反復練習をして、徹底的に基礎を身につけます。
バーテンダー
カクテル・モクテル(ノンアルコールカクテル)作り。オーダーに沿って、生ビール、グラスワイン、ボトルワインなどの準備。バーの準備から片付け掃除までの流れ
例えば、スマートなお皿の下げ方。
ナイフとフォークと食べ残しがそれぞれ乗った複数枚(4~6)の皿を、最終的に一つの皿の山にします。一番上のお皿に全てのナイフフォーク食べ残しが乗っており、それ以下の皿は何も間に挟まっていなくて積み重なっている状態です。
これを他のテーブルの上に一旦置くなどの行為を一切せずに、全てを腕の上だけで完成させられるよう徹底的に練習します。
Certificate Ⅳ ステージ2 (後半6ヶ月)
座学65%と実習35%
座学
レストランを経営する上での初歩的なお金の使い方の勉強。ワイン、ジンやウォッカ等のスピリッツ、ビールといったお酒について作り方や歴史の勉強。
オーストラリアで生活している方は、BWSという酒屋を見たことがある方もいると思いますが、これは、ビールBeer ワインWine スピリットSpirit の頭文字からきています。
実習
supervisor (スーパーバイザー/現場責任者)として、ウェイター/ウェイトレスの生徒に指示を出して全体をまとめ、先生やキッチンで調理しているクッカリーコースの生徒とコミュニケーションをとりTAFEレストランの営業を円滑に進めることに努めます。
他にも、TAFEレストランでの担当テーブルの割り振り。ウェイター/ウェイトレスの生徒への指導・教育。営業後のミーティングでの総括。と、やることはたくさんあります。
ワイナリー巡り
学校の近くにあるワイナリーへ行き、テイスティングをしながら、TAFEレストランのメニューに載せるワインを選びます。ワイナリーの経営者と話すことで、そのワイナリーについて詳しく学びます。そして、TAFEレストランでお客様がワインを注文した時に
ここのワイナリーは、xx年からやってて、オーナーの方は、~~という思いをもってワインを作っているんですよ
といったようにちょっとしたお話しします。
好きなオーストラリア産のワインを赤白2本ずつ選びそれについて調べ、TAFEレストランでワインテイスティング会を行います。お客さんを相手に、ワインの味や、ワイナリーのお話、合わせる料理など、お話しします。実際のワイナリーでやることを想定して行われます。
TAFEレストランにてお客様のテーブルの真横で簡単な料理をする、実演調理もカリキュラムに含まれています。
作るものの例は、シーザーサラダ、Garlic prawns、バナナフランベ、などです。
下の写真は、どのように調理するか先生が生徒に説明した時のホワイトボードです。
Diploma of Hospitality Management
座学95%と実習5%
座学
- 他国のワインについて調べて他の生徒の前でプレゼンテーション
- レストラン経営のお金の使い方についてより深く勉強
- 会社ミーティングのロールプレイング
- シフト表の作成
- オーストラリアのごみ収集事業
- 法律やライセンス
レストランを経営する上で必要なことを幅広く学びます
実際にレストランをオープンすることを想定して、レストランの命名から、物件探し、必要な道具を買い揃える場合に必要なお金の計算、等をすべてまとめて提出する大きな課題が出されました。
実習
- ワインテイスティング会の実施
- TAFEレストランでのイベントの計画・運営
- カクテル大会
Certificate Ⅳでは、オーストラリア産ワインのテイスティング会をしましたが、Diploma では、海外産ワインのテイスティング会をします。
それぞれの国の気候やワインの特徴を各自で調べて、お客さん相手にお話しします。
20人〜60人程度の団体貸し切りイベントのオーガナイザーをします。
団体の代表者とのミーティングやメールのやりとりを通してどのようなイベントにしたいか計画を立てるとこから始まります。
イベントには、必ずテーマを設定しなければいけなくて、当日はテーマに沿ってレストラン内を装飾します。
イベントの実習は、やるべきことがとにかく多く、その分時間がかなりかかって多くの生徒が苦戦しますが、それだけ、終わった後の達成感は大きく、なにより、本当に貴重な経験になります。
生徒が技を競うカクテル大会があります。オリジナルカクテルを審査員の前で作ります。カクテルの内容だけでなく、カクテルを作る際の所作も厳しくチェックされます。優勝者は、名前が彫られたカクテルシェーカーが貰えます。また副賞として、歴代優勝者の名前が入った盾に自分の名前を残すことができます。
コース卒業後に就ける仕事
オーストラリア人ではない移民のクラスメイトが、大きなレストランのバーマネージャーとして働いているので、確かな経験と知識とスキルがある人は、オーストラリアでも活躍できます。移民だから昇進できないということはありません。
まとめ
いかかでしたか。
ホスピタリティコースの充実度が伝わりましたか。
コース卒業後にちゃんと職に就けるよう、実践的な内容が多くとても充実していました。
- 5つ星レストランでの立ち振る舞い
- ワインなどのお酒の知識
- スーパーバイザー・バリスタ・バーテンダーとしての経験
- 実演調理
- イベントの計画・運営
- レストラン経営
など、多岐にわたって学べます。
ホスピタリティの仕事に少しでも興味がある人には、是非お勧めしたいコースです。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
疑問や質問があれば遠慮なくコメント欄で聞いてください。
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筆者 カスミのことに興味をもった方はプロフィールを覗いてみてはいかがでしょうか。
それでは、bye~~
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